雑談のススメ

レッドジャーニー

これはなに?

こちらはレッドジャーニーアドベントカレンダー4日目の記事です。
前日は市谷さん(@papanda)のそれでもなお、「何を変えるのか」1秒でも多く考えて欲しいでした。

最近、雑談していますか?

一時期に比べるとオフィスに行ったりする機会が増えてきたとは言うものの、以前のように気軽に雑談する機会が少ない現場もまだまだあると思います。

リモートワークが中心になる前の状況はどうだったかなと少し思い返してみます。
当時は毎日のように毎日のように支援先で様々な人と雑談をすることも多かったと思いますし、様々な勉強会やその後の懇親会などでも雑談が多くありました。

私は、人の経験や考えを聞いたりして、自分の考えを整理したり、一緒に何かを見つけたりする探索的な会話が好きでした。
このような探索的な会話を今回は雑談と呼びます。

そのため、このような状況の中で雑談の機会を意図的に作りたいと思い、この状況になってからいろいろな人と定期的にオンライン雑談をしています。

今回は私なりのオンライン雑談のやり方やそこから感じたことなどを書いてみます。

私の雑談のやり方

だいたい以下のようなやり方をしています。

  • 参加人数:原則2人、つまり1対1です。ごくごくまれに3人になることはありますが、ほぼほぼ2人の雑談です。
  • 雑談の間隔:だいたい2週間〜1ヶ月おきに場を持ことが多いです。もちろんお互いの予定が合わなくて前後することもあります。
  • 実施時間:基本1時間としています。実施する時間は相手によって朝早めだったり夜だったりします。10〜19時のようないわゆる業務時間内に雑談の場を持っていることはほとんどありません(支援先の人との場は除きます)。
  • やり方:Notionに1回の雑談ごとにページを作り、話したいトピックをお互い書き出します。書き出したトピックを軽く共有し、どれから取り上げたいか決めて、そのトピックから話していきます。

上記のような雑談を最近は10人くらい(週2,3回)としています。
また雑談の相手は私と同じようなアジャイルコーチもいれば、プロダクトマネジメントをガッツリやっている人、テックリード的なエンジニア、組織にいる人がどうすれば輝くかに取り組んでいる人など様々です。

雑談でどんなことを話しているか?

  • 認知の4点フレームワーク
  • 期待のすり合わせは最初にする(後出ししない)
  • 新しい未知なことに1人で取り組むか、みんなで取り組むか
  • 学んだ知識と体験・経験がつながる瞬間
  • 認知負荷を小さく保つことと”健やか開発”
  • “自分でお金を稼ぐ”ことの意識の違い
  • 「今、ここでそれを言うことは誰のためなのか?」と問い続ける
  • “アジャイルコーチ”への期待値はなにでどうすりあわせるか?
  • 「感情を出す」と「こういう感情を持っていることを伝える」の違い
  • レッドピルを飲んで気づいた人への対応
  • やわらげ言葉レパートリー
  • 「モテたい」って言葉の正体
  • Vertical(Feature) vs Horizontal(Component) team
  • CleanCraftmanshipを読んだ
  • 職能横断チームのアンチパターン
  • 難しいことをやるんだから、やり方はできるだけ簡単にしようよって話

こちらは雑談でのトピックのほんの一部です。
こちらにあるように本当に雑多なものですが、お互いの活動領域や興味関心の範囲に近いことが多く、AgileやScrum、組織、人、チームビルディング、プロダクトづくりなどです。

余談ですが、同僚の市谷さんとの日曜朝に雑談の様子は 市谷聡啓×中村洋の〔アジャイルこぼれ話〕:新しいことに挑み続ける組織の、勝率を上げる戦い方とは?などで読むことができます。

雑談をやってみて感じること

トピックがどちらに出したにせよ、知的好奇心を持って探索な会話を一緒にやっていくことをとても楽しく感じています。

「なるほど、それってこういうモデル?」「その構造だとこういう考えもありそうやんね」「これとそれって実は近くない?」「だとすればこういうこれまでとは違う考え方が見つかるんじゃない?」といった探索的な会話のキャッチボールは自分にとって心地よく感じます。

そこにはどっちかが偉い/偉くない、絶対的に正しい/間違っているというものではなく、「その概念って少しズレているように自分は感じるわ」と躊躇なく自分の考えや感想を表明できる関係性もあります。これも心地よく感じます。

探索的な会話をしている最中にどんどん2人の考えやモデルが変化していったり、ある言葉や概念と一見関係なさそうな別の概念との間に思いもしなかった関連が見つかったりします。
それは、2人の間にある無数の水路がどんどんつながったりして新しく組み上がっていっている感じです。

そのような雑談が終わった後は、探索したことによる心地よい疲労感と新たな発見できたいことに対する充実感があります。

雑談仲間の1人であるAkiさん(@spring_aki)とは、このような様相を”相乗的オタトーク”や”創造的オタトーク”と呼んでいます。

おわりに

今回は、私がやっている雑談のことを書きました。

自分の考え方や体験を共有し、相手と探索的な会話をし、新たなことを見つけること。
これは、昔からハンガーフライトとしてやっていたものととても近いなと改めて思いました。

ぜひみなさんも、ハンガーフライトのような雑談をいろいろな人とやってみてはいかがでしょうか?

Photo by visuals on Unsplash

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