「自分がどんな変化をしたか?」を言葉にする

Agile

これはなに?

こちらはレッドジャーニーアドベントカレンダー25日目の記事です。
前日は市谷さん(@papanda)のそれでも、デイリースクラムをやらない理由とは?
でした。

レッドジャーニーのアドベントカレンダーを書いていて感じたこと

12月1日に始まったこのアドベントカレンダーも最終日になりました。

1日目のアドベントカレンダーで、森實さん(@samuraiRed)がアドベントカレンダーをやるということ でこのように書いていました。

我々のアドベントカレンダーの目的は自分たちの「発信力強化」。
つまり、自分たち自身のトレーニングとしてアドベントカレンダーをやっているのです。

25日書き続けたことがどのような変化を産むことになるかわかるにはもう少し時間が必要です。
それでも「レッドジャーニー全員で25日間なにかを発信し続けたこと」自体は事実ですし、少しでも発信力がレベルアップしたかなと思います。

なによりより物事を考えるきっかけにもなります。

みんなの書いたアドベントカレンダーを見てて、普段考えていることを出発点にしてこの機会により物事を考えたんだろうなぁというブログもあり「みんな、変わっていっているんだな」と感じました(手前味噌ですが)。

私自身もアジャイルコーチとして、日々いろいろな組織、チーム、人々と関わり、そこで起きていることに向き合い、また何かを起こそうと共に歩んでいます。そのような状況では”変化していくこと”は大事な要素の1つになります。

というわけで今回は”変化”について書いてみます。

どんな変化を自分がしたのか?

このブログを書いている25日の朝、市谷さんとのいつもの雑談で「自分はこの1年でどのような変化をしたのか?」という話をしました。

その中で「あまり自分は大きく変化していないのではないか?」と感じた場面がありました。

日々、組織、チーム、人々と関わらせてもらい、そこでの出来事に向き合う中で、新しい理論や考え方、プラクティスと出会ったり、その出会ったものやもともと手にあったものをより効果的にうまく使えるように手に馴染むようにする。このようなことはやっていたつもりです。
そして、ありがたいことにクライアントからも一定の評価はいただいているようです。

一方で、「こういう明確な変化があった」とハッキリと言えない自分の存在に気づきました。
うまく言えないのですが、ロールプレイングゲーム(RPG)でいうと、今使っている武器の熟練度は上がっている気はしているけど、これまで使っていなかった武器やあまり取り組んでいなかった魔法については手には入っていない感じです。

このこと自体がダメとかそういうわけではなく、この1年の変化に対し、自分がどのような感覚を持っているのかがわかったというところです。

変化を意識できているか?

変化することそのものや変化したことについてさらに話していくうちに、”意識せず起きた変化”と”意識して起きた変化”の大きく2つがあるよねという話になりました。

それぞれの名前の通りですが、”意識せず起きた変化”は、自分では意識していないふるまいや考えが知らず知らずのうちに変わっていったという現象です。

一方、”意識して起きた変化”は、自分である方向に変化することを意図し、その意思を持って活動した結果として起きた変化を指しています。

“意識して起きた変化”は継続的な内省などで気づくこともできます。一方、”意識せず起きた変化”は自分だけでは気づくことができないこともあります。
この日も市谷さんとの会話の中で、まさに”意識せず起きた変化”について伝えてもらい、それについてどんな意味が自分にはあるのか?などを深く考えるきっかけになりました。

このように”意識せず起きた変化”を発見するための仕組みや環境づくり(その1つが定期的な雑談です。雑談のススメ)は大切と感じてました。

変化はすぐには訪れない

変化はすぐに訪れるわけではありません。
なにか新しいスキルを身につけて使えるようになるにはそれなりの期間、時間が必要になります。新しい考え方や振る舞いというもう少し内面に関わるようなことであれば、その期間はもっと長くなることもあります。

そして、その変化は緩やかなものです。時には停滞することもあるでしょうし、時には後退することもあるかもしれません。
それにRPGでレベルアップした時のように派手なファンファーレで教えてくれるわけでもないですし、レベルアップした瞬間から突然何かがうまくできるようになるというハッキリとした変化が見えるわけでもありません。

それでも”1年”という期間で見てみると、そこで取り組んできたこと、意識してきたこと、積み重ねてきたことによる変化はあります。きっと、1年前の感覚、場所とは違う感覚、場所にいることがわかると思います。

なにが言いたかったかと言うと。
日々の変化は小さすぎて見えないかもしれないけど、その期間を長くすれば見えてくるものもある。なので、少しやってすぐに捨てたり諦めるのではなく、やり続けることで起きる変化もあるよ」ということです。
※似たようなことを市谷さんも 1年かけて「成果がない組織」なんてないんだ。で書いています。

ちなみに日々の変化は小さいからと言って、日々の検査がいらないというわけではありません。
例えば、デイリーミーティング(Scrumならデイリースクラム)や毎週のふりかえりなどがその検査にあたりますが、その期間で発見できる変化ももちろん多くあります。

おわりに

今回は”変化”について書いてみました。

2023年12月には「自分はこんな変化をしたよ」と明確に言えるように、また活動していきます。
みなさんにとっても「自分がどんな変化をしたか?」を言葉にするヒントになれば幸いです。

Photo by Brett Jordan on Unsplash

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